WiMAXはモバイルルーターというイメージが強いですが、実は屋内専用のホームルーターのラインナップがあります。
ホームルーターはコンセントから電源を供給するので、バッテリーなどはありません。その分、送信出力も強く「通信性能」はモバイルルーターより優れているといえます。
当記事では、ホームルーターであるWiMAXのL01sとソフトバンクのAirターミナル3のスペックから機能、口コミを含めて徹底的に比較しました。
L01sとAirターミナル3のスペック差から、メリットやデメリットまで包み隠さず解説していきます!
ホームルーターってなに?
L01sやAirターミナル3のようなホームルーターは、モバイルルーターよりも一定の空間において通信性能は優れています。
また、始めに少し触れましたが、バッテリーなどはありませんので、コンセントがある場所でしか使用できません。
ですが、モバイルルーターより送信出力も強いので、ホームルーターは安定した通信が期待できるといえます。
L01sとAirターミナル3の基本情報
L01s | Airターミナル3 | |
機種 | ||
発売日 | 2018/1/19 | 2017/3/29 |
通信速度 (下り) | 440Mbps | 350Mbps |
通信速度 (上り) | 30Mbps | 10Mbps |
通信方式 | WiMAX 2+ au 4G LTE | AXGP TDD-LTE FDD-LTE |
サイズ (mm) | 180×93×93 | 208×95×95 |
重さ | 約450g | 約550g |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
接続台数 | 42台 | 64台 |
L01sとAirターミナル3の通信速度
まず、スペック上の通信速度に関しては参考程度で考えてください。最大通信速度とはベストエフォート型と言われる理論上の数値で、まずこの速度がでることはありません。
通信速度における「下り」と「上り」はスマホパソコンといった端末側からみた通信の方向を表しています。
- 下り・・・受信のこと。画像のダウンロード、動画を視聴、メールの受信など
- 上り・・・送信のこと。画像をSNSにアップロード、メールの送信など
L01sの最大速度(下り)が440MbpsでありAirターミナル3は350Mbpsなので、L01sの方が確かにスペックは高いです。
ですが、大体通信速度は5~10Mbpsあれば動画は快適に観ることができるので、スペック上はどちらを選んでも問題はありません。
それより気になる点は、最大速度(上り)です。
Airターミナル3の最大速度(上り)が10Mbpsですが、時間帯によって実測値は1Mbpsを切りますので、画像のアップロードなどはかなり時間がかかるでしょう。
L01sとAirターミナル3のサイズ・重さ
サイズ、重さともにL01sの方が若干コンパクトです。
ですが、ホームルーターなので場所さえ確保してしまえば、そこまで重要視するほどの違いはないですね。
L01sとAirターミナル3の最大接続台数
ホームルーターはモバイルルーターと比較すると、接続できる端末数が圧倒的に多いです。L01sは42台、Airターミナル3は64台の端末と接続することができます。
どちらの機種も無線LAN接続はもちろんのこと、背面には有線LANの接続ポートが2つとUSBポートが1つ付いています。
実際にこれほど多くの端末を接続する機会はあまりないため、L01sの42台で十分ともいえます。
L01sとAirターミナル3の接続可能エリア
L01sの440Mbps対応エリアとAirターミナル3の350Mbps対応エリアの比較したものになります。
関東圏を例に出しましたが、他の地域も対応エリアにはかなりの差があります。対応エリアが狭いと、引っ越しなどした時に、新しい家で使えないリスクが上がってしまいます。
持ち家など引っ越す予定がなければれば問題ないのですが、対応エリアに関してはL01sの方が優れているでしょう。
WiMAX(ワイマックス)とソフトバンクAirの対応エリアについては、こちらから調べることができます。
- WiMAX(ワイマックス)エリアマップ⇒【公式】WiMAXサービスエリアマップ
- ソフトバンクAirエリア⇒【公式】ソフトバンクAir速度情報
- ソフトバンクAirエリアマップ*⇒ソフトバンクAirエリア対応マップ
*ソフトバンクAirの電波供給しているWireless City Planningの公式サイトでエリアマップを見ることができます。
L01sとAirターミナル3の料金体系
スマホほどではありませんが、料金体系に関してはどちらも複雑です。
WiMAX(ワイマックス)はUQコミュニケーションズのサービスですが、サービス元のUQ WiMAXで契約するより、プロバイダと契約する方が安くなります。
対してソフトバンクは「購入(一括払い)」、「購入(分割払い)」、「レンタル」の3種類の料金プランがあります。ソフトバンクAirもプロバイダ経由で申し込む方が安いです。
現在は、L01sやAirターミナル3を取り扱うプロバイダや代理店がほとんどないので、最新モデルでの比較となりますが、ソフトバンクエアーの方が多少安いです。
L01sの場合、auを利用している方はスマートバリューmineというサービスによって最大月額1,000円の割引を受けることができます。
同じように、Airターミナル3の場合は、ソフトバンクを利用している方はおうち割というサービスで最大月額1,000円の割引がありますね。
- auスマートバリューmine・・・au端末とWiMAX(ワイマックス)の2台契約で最大1,000円/月割引となるサービス
- おうち割・・・ソフトバンク端末とソフトバンクAirの2台契約で最大1,000円/月割引となるサービス
L01sとAirターミナル3の速度制限
WiMAX(ワイマックス)のネットを無制限に使えるギガ放題プランは、3日で10GB以上使うと速度制限があります。
以下はUQコミュニケーションズで公表しているデータ消費量の目安となります。
内容 | 画質 | 10GB |
YouTube | 超高画質 | 約88回 (7時間) |
高画質(HD) | 約166回 (13時間) | |
標準画質(SD) | 約570回 (47時間) | |
低画質 | 約1000回 (83時間) |
表からもわかりますが、高画質動画をたっぷり毎日みるといった使い方をしなければ、基本的に通信速度制限にはかからないと考えて問題ありません。
対して、ソフトバンクは明確にどの程度越えたら通信速度制限をかけるといったことは公表しておりませんが、使いすぎると制限をかけることは公式サイトに記載しています。
通信速度の制限について
サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
- ご利用の集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
- 以下のコンテンツ・サービスなどをご利用の際、通信速度の制限を行う場合があります。なお、通信の切断は行いません。
ただ、実際に僕もソフトバンクAirを使っていた時期がありますが、これも一部のヘビーユーザーに向けた措置といえるでしょう。
WiMAXのL01sは契約解除料金(違約金)が高い
プロバイダによりますが、WiMAX(ワイマックス)の更新月以外の契約解除料金はソフトバンク(プロバイダも違約金は一律)と比べて高めに設定されています。
UQ WiMAX | ソフトバンク | |
契約解除金 | 1年以内 19,000円 | 9,500円 |
1~2年 14,000円 |
とはいえ、WiMAXはTry WiMAXという15日間お試しできるサービスがあるので、試してから申し込むことで通信できないといったリスクを低くすることができます。
また、プロバイダにもよりますが、WiMAX(ワイマックス)の途中解約は機種代を0円としているところが多いので、解約後に端末代を払わないで済むケースがほとんどです。
対してソフトバンクは、レンタル以外で途中解約すると端末代の支払いが残ることになるので、注意が必要ですね。
Airターミナル3は申し込んだ住所でしか使えない
ソフトバンクのAirターミナル3は申し込んだ設置住所でしか利用ができません。
サービスの利用制限について
本サービスは、お申し込みいただいた設置先住所でのご利用に限るものとします。ご登録いただいている設置先住所以外で利用された場合、本サービスの契約を解除させていただく場合があります。
この件をソフトバンクに伺いましたが、「各エリアごとに契約数を把握・管理しており、ソフトバンクの基準でエリアごとの制限数を設定しています。」との回答でした。
口コミサイトを見ると、「持ち運んでも使えてます」といった書き込みも見られますが、利用規約に明記されている以上契約解除のリスクが発生しますので、控えた方がいいでしょう。
つまり、引っ越ししてAirターミナルを使う場合は必ず住所変更の手続きが必要となります。
対して、WiMAX(ワイマックス)には利用場所の制限はありません。
ホームルーターのL01sについてもプロバイダに直接伺いましたが、「利用場所の制限は特になく、コンセントのあるとこであれば使用可能です。」との回答でした。
Airターミナル3を分割購入すると、4年契約になる?
ソフトバンクのAirターミナルシリーズは2年契約ですが、端末代金を分割購入することで全額支払いが終わるのに3年かかるため、違約金がかからないタイミングは4年後ということになります。
契約解除金 | 端末残債金 | |
24ヶ月 | 0円 | 18,000円 |
36ヶ月 | 9,500円 | 0円 |
48ヶ月 | 0円 | 0円 |
ソフトバンクのAirターミナル3を分割購入する場合は、4年契約と考えて契約した方がいいでしょう。
L01sとAirターミナル3の口コミ評価は?
L01sとAirターミナル3のスペックだけでは見えなかった部分が、細かいサービスを見ることで少しづつ見えてきましたが、実際に使用した口コミ評価はもっと参考になります。
代表的な口コミに絞ってご紹介します。
L01sのいい口コミ
WiMax環境をWX04からL01sに変更。googleのスピードテストはいい塩梅
— 趣味人 (@schmitt_trigger) 2018年6月30日
三日で10GB制限はありますが、断然速度はL01sの方が早いですよ。バンクエアーは速度制限すぐかかりますから。
— ヤン・ヒューリック (@1xuVLqH3kQ) 2018年3月28日
L01s優秀だな…!WX04+クレードルより結構速度出るしping値低いし再起動とかの不具合全く無しで見直したわ
— リンカ@FGO (@telrinka) 2018年3月18日
通信性能は高い評価が多かったです。また、白を基調としたデザインに対して、置き場所に困らないという声もありました。
L01sの悪い口コミ
L01sの何が良くなったのかわかりません!
— コケのほぼ無休だったラーメン大好きイシカズさん (@ishikazuvalv) 2017年12月12日
L01とL01sの端末の価値ってどっちが高いのかな?
現状だと⑤のWiMAXの機種変更として使えたり、⑥の格安SIM入れて遊べる前のL01の方が利用価値はある気がする。— じょうげん (@j_ktwr) 2017年12月25日
L01sはバッテリーがついていないので、家以外で使いたい場合はコンセントがある場所でないと使えないので注意してください。
L01sの評価まとめ
総合評価 (4.0) | 家の中ではモバイルルーターより安定して高速通信ができる。 |
---|---|
デザイン (4.0) | シンプルで部屋の景観を損なわない。 |
通信性能 (4.0) | 不具合なく安定しており通信もかなり高速。パケ詰まりなども起きない良機種。 |
操作感 (3.0) | 画面もなく最初の設定がわかりづらいが、ホームルーターでは標準。 |
サイズ (3.0) | モバイルルーターより場所をとるが、ホームルーターとしてサイズは標準。 |
大きさに関して、もっと小さくできればといった声がありましたが、重要な通信性能はかなりいい口コミが多いかったです。
デザインに関しても、シンプルで評価は高めですね。
Airターミナル3のいい口コミ
softbank AIR、深夜帯なら快適。でも、10mbps出るのがやっとになった。以前よりまだ遅い。すべての時間帯でもうちょっと頑張って欲しい。1年前より遅くなるのはダメでしょ。AIRターミナル3になって最高速度がもっと増えるのかと期待してたんだ
— ヒロキング (@hirokingp) 2018年1月16日
特に期待してなかった無料レンタルのやつでネット環境改善するとは
SoftBankのAirターミナルいいです— くらげ (@kurage_21) 2017年9月14日
AIRターミナル3のいい口コミは全体的に少なかったですが、Wi-Fiが途切れるといった不具合もほとんど見受けられませんでした。
Airターミナル3の悪い口コミ
ソフトバンクair3勧められてやってはみたけどやっぱり光とは段違いに遅い( ´・ᴗ・` )
明日か明後日にでも解約しにいこー。— あーくんӴ! (@ark_oneday) 2017年8月9日
やっぱりソフトバンクAIR3遅い。同じ場所で接続先を変えてテストしたんだけど。jcomの半分なのは分かる。しかし4Gの1/4の速度なのが納得がいかない。なんで???
— 波動のてしらんど (@teshio) 2017年2月20日
通信速度に関して酷評するレビューが多数ありました。 夜になると顕著に通信速度が遅くなるようで、動画を観れない方という意見も多かったです。
Airターミナル3の評価まとめ
総合評価 (2.5) | 夜に通信速度の低下が起きやすい。 |
---|---|
デザイン (4.0) | L01s同様シンプルでスッキリしている。 |
通信性能 (2.5) | 昼間でも遅いという意見もあり、ネット環境によって通信速度のムラがかなり出てしまう。 |
操作感 (4.0) | 画面はないがL01sよりは設定がわかりやすい。 |
サイズ (3.0) | モバイルルーターより場所をとるが、ホームルーターとしてサイズは標準。 |
設定に関しては簡単という声が多かったですが、多数の方が通信速度に関して不満を持っていることがわかりました。
口コミの中に少数でしたが「うちは大丈夫ですよ」といった声もあることを踏まえると、対応エリアがまだ不十分といえるかもしれません。
結論!L01sとAirターミナル3はどっちを選ぶ?
ここまでL01sとAirターミナル3のスペックや特徴、口コミなど詳しく見てきました。
内容を整理する上でも、重要なところのみ表にまとめてみます。
L01s | Airターミナル3 | |
端末 | ||
通信速度 (下り) | 440Mbps | 350Mbps |
通信速度 (上り) | 30Mbps | 10Mbps |
サイズ (mm) | 180×93×93 | 208×95×95 |
重さ | 約450g | 約550g |
接続台数 | 42台 | 64台 |
対応エリア | 広い | 狭い |
速度制限 | あり (10GB/3日) | あり (詳細不明) |
違約金 | ~24,000円 | 9,500円 |
利用範囲 | どこでも | 申請住所のみ |
口コミ | 〇 | × |
両者ともにメリット、デメリットがあったかと思いますが、どちらを選ぶかといった話であればWiMAXのL01sがおすすめですね。
ソフトバンクユーザーさんに対しても、現状はWiMAXの方が通信が安定する可能性が高いのでおすすめといえます。
ソフトバンクユーザーさんにとって、ソフトバンクAirシリーズは割引があるので魅力ですが、Airターミナル3の通信速度に関する不満が非常に多いという点は見過ごせないポイントといえます。
どうしてもソフトバンクでということであれば、現状は、NURO光やソフトバンク光といった光回線を検討した方がいいでしょう。
なお、WiMAXを検討されている方は、おすすめのプロバイダをまとめた記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください!