WiMAX(ワイマックス)は建物内部や地下などで電波が届きにくいといった話を聞いたことはありませんか?
最近は、拡張工事も進んできて、東京メトロなどでは全駅WiMAX(ワイマックス)が使えるようになっていますが、スマホの電波と比べればまだ繋がりにくい場面はあります。
当記事では、なぜWiMAX(ワイマックス)は地下などで電波が届きにくいのか、ということに加え、電波の特性について少し掘り下げて解説していきます。
この記事を読めば、au 4G LTEの使いどころや2.4GHzと5GHzの2種類の周波数帯の使い分けが適切にできるようになるはずです!
WiMAXの電波の特性とは?
スマホやモバイルルーターなどの通信機器の電波には、つながりやすい周波数帯や高速通信ができる周波数帯があり、それはネット回線を提供しているドコモやKDDIなどに総務省が割り振りをしています。
例えば、電波がつながりやすい周波数帯域(700~900MHz帯)のことは、「プラチナバンド」と言われたりします。
WiMAX(ワイマックス)が使えるのは2.4GHzと5GHzですので、プラチナバンドよりも高い周波数帯ということになりますね。(1GHz=1000MHz)
- 周波数帯域が高い・・電波は高速になるが壁や障害物に弱いため、ビルや地下などには届きにく、通信距離も短い
- 周波数帯域が低い・・電波は低速になるが壁や障害物に強く電波が回り込むため、ビルや地下などでも届きやすく、通信距離は長い
WiMAXの周波数帯域
先ほど少し触れましたが、WiMAX(ワイマックス)やソフトバンクのAirターミナルなどは、「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の2種類の周波数帯域を使っています。
電波の特性を参考にこの2種類の電波を考えると、2.4GHz帯よりも5GHz帯の方が通信速度は速いが、壁や障害物に弱いということになります。
補足説明をしますが、2.4GHz帯はかなり高速通信できる帯域なので心配はいりません。裏をかえせば、2.4GHz帯も壁や障害物に強くないということですね。
この2種類の電波をうまく使い分けることで、インターネット回線の速度をさらに早くすることができるということになります。
【実験】WiMAXの2.4GHz帯と5GHz帯を測定
WiMAX(ワイマックス)の2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯を使って、通信速度を測定しました。
家の外や中の環境によって、通信速度は変化しますので参考程度のものになります。
縦軸が通信速度(Mbps)、横軸がルーターからの距離となります。
壁を挟むと、通信速度が落ちる5GHz帯に比べて、2.4GHz帯はそこまで通信速度は落ちませんでした。
スマホの電波がつながりやすい理由
携帯電話会社は5~6つの周波数帯を持っています。様々な周波数帯域を持っているため、地下でも建物の中でもしっかりと電波がつながるわけです。
携帯電話大手キャリアの周波数帯をまとめたものが以下の表になります。参考にしてみてください。
ドコモ | au | ソフト バンク | |
700MHz | 〇 | 〇 | 〇 |
800MHz | 〇 | 〇 | |
900MHz | 〇 | ||
1.5GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
1.7GHz | 〇 | 〇 | |
2.0GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
3.5GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
おわりに
WiMAX(ワイマックス)の周波数帯域について、ざっくりと解説してきました。
最後に、電波の特性をもう一度確認しておきます。
- 周波数帯域が高い・・電波は高速になるが壁や障害物に弱いため、ビルや地下などには届きにく、通信距離も短い
- 周波数帯域が低い・・電波は低速になるが壁や障害物に強く電波が回り込むため、ビルや地下などでも届きやすく、通信距離は長い
ぼくも数学が苦手なので、ちょっと数字が入ると難しく感じてしまうのですが、電波の特性を知っておくといろいろな通信機器に応用ができますよ。
なお、20社以上あるWiMAXプロバイダの中でも、おすすめのプロバイダをまとめた記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください!